中学英語のこと
中学生の生徒さんが増えてきて、一番驚くのは、小学生の時にできていた文が、中学校の授業を受けるようになって、どんどん崩れていくことです。
せっかく会話ができていたのに、学校英語がはじまったとたんにぐちゃぐちゃになってしまうのを目の辺りにすると、教科書を恨みたくなりますが、教科書は昔に比べたら随分改善されているように思います。
それでもいまだに、英語を話せない生徒が作り出されているのは、テストのせいだと思います。テストに合わせて勉強すると、理屈で考えて過ぎて文が作れなくなってしまうのです。
授業する方にしては、テスト対策は「英会話」の授業よりも、準備も少なくて、教える側としては楽なのですが、「be動詞は一般動詞と違って...」などと説明していると、言いながら嫌になってきます。こんなこと説明されても面白くないだろうし、そもそも中学生に理解できるんだろうか?
こういう概念的な勉強法は、英語をもっとたくさんインプットした後で、それまでに覚えたことを整理するのに使う場合には有効かもしれませんが、週1回、1時間のレッスンに数年通ってくれた子でも、その段階には達していないように思います。もっともっと英語に触れる時間や機会を提供してあげることが大事なのではないでしょうか。
それにも増して、英語が「小手先の勉強」になってしまうと、英語嫌いが育ちそうでドキドキしてしまいます。かと言って、テスト対策をしないと点数がとれないだろうし...。
当教室でのレッスンでは、よくできているなぁ、と思う子のテストの点数がそれほどよくないことに、いつも驚くと同時にがっかりします。そして生徒本人はもっとがっかりしているでしょう。
「英語嫌いを作る」か「使える英語を捨てる」かの選択肢以外の道を日々模索しています。